フランスの家庭経済福祉相談員は、国家資格で認定されたソーシャルワーカーであり、家族手当金庫や、市役所、病院、民間支援組織などで活躍しています。

フランスの家庭経済福祉相談員

ソーシャルワーカーが行う債務者相談と生活支援

フランスでは、失業や病気、その他の理由で生活費が不足し、家賃滞納が長期間に及んで住居の立ち退きを求められるケースが少なくありません。
そのような場合、家賃分だけではない債務を抱えていることが多いのです。

 

 

度重なる督促に悩んだ市民は、家賃手当金庫などと呼ばれている社会福祉機関に相談にいきます。
そこで相談に応じるのが、家庭経済福祉相談員(CESF)と呼ばれる人たちです。
CESFは、国家資格で認定されたソーシャルワーカーの一業種で、家族手当金庫や、市役所、病院、民間支援組織などで活躍しています。

 

CESFは、困っている人に対して、解決のための各種手当の給付申請の手伝いや、生活の簡素化、合理化のための生活技術の指導助言、居住環境の改善などを支援しています。
また、債務過重に陥っている人のための生活再建のために、返済プランを立てるための基礎資料の作成を手伝ったりもします。

 

 

国立銀行が関与する特別のスキーム

 

借金のある人の返済計画に国立銀行が関わっているのが、フランスの大きな特徴です。
借金のある個人は、一定の書式に、借入先、債務額、収入状況、財産状況などを正確に書き込み、国立フランス銀行の各地支店の過重債務委員会の窓口に提出します。

 

 

委員会は、

  • 県や市の代表者、
  • フランス銀行(支店)の代表者、
  • 金融機関代表、
  • 消費者団体代表、
  • CESF代表

によって成立しています。
その委員会で返済プランが検討されます。

 

 

最長8年の返済プランが完成すると本人にその内容が伝えられ、それに従って返済を開始していきます。
もちろん支援するのはCESFです。

 

委員会で協議が整わない(つまり返済計画が立たない)ほどの債務がある場合は、再生手続(破産)を裁判所に対してとる以外にありません。
法律家の手を借りなくても無料で過重債務委員会を利用できることは、一般国民にとって大変ありがたい事です。

 

 

 

家庭経済福祉相談員(CESF)の活躍の舞台

CESF

CESFの役割は、生活が困難になった市民が一人で再び生活を自立して行えるよう、様々な手助けをすることです。

栄養価の高い調理法を教えることもあれば、借金の請求書の整理を手伝う事もあります。

 

 

「権利へのアクセスの援助」という表現を現地で耳にしましたが、困っている人に対する生活回復への支援では、自信を持って生活が営めるように「伴走する」という表現も多様されていました。

 

 

まさに、本人の将来に向かって、自信を回復し、目標をもって生きる事が出来るよう、背中を押してあげるようなイメージです。

 

 

>>アメリカの場合も見てみる